著者ジョン・アダムズ | @news product reviews | 2018年4月17日、 1:23pm (オーストラリア東部標準時)
https://securityelectronicsandnetworks.com/articles/2018/04/17/uniview-starlight-bullet-camera-review/
Univiewスターライトブレット
UniviewのIPC2325EBR5-DUPZは、高い光感度、電動レンズとオートフォーカス、120 dBの広いダイナミックレンジ、50mスマート赤外線、Ultra H.265圧縮などの機能を鋳造合金製の丈夫でコンパクトなフォームファクタ-のケースに収納した、IP-67定格準拠のPoE 5MPスターライト・デイ/ナイト・ブレットカメラです。
UNIVIEWの新型IPC2325EBR5-DUPZ 5MPスターライトブレットカメラを手に取った瞬間から、私は強い感銘を受けました。第一印象はコンパクトで丈夫(質量は600g以下)なことでした。オートフォーカス内蔵F1.2絞り2.7~13.5mm高速電動ズームレンズの採用により光学的機能が大幅に向上しています。こうした優秀なレンズを支えるのは、カラーで最小0.001ルクス、赤外線使用時に0ルクスの感度を有する1/2.7インチプログレッシブスキャン5MP CMOSセンサーです。
Univiewスターライトを起動した瞬間に特に目を引いたことは、Starlightブレットの解像度でした。2592 x 1944ピクセルにすると、画角が最も広い状態でも画像が非常にシャープになります。レイテンシーはあります。おそらく1/350秒ほど、多分もっと多いかもしれません。動画がわずかに飛び飛びになります。仕様を確認すると、最大フレームレートは20ipsとのことです。次に確認したことは帯域幅です。H.264を使用すると5.5~6.5Mbpsで、この解像度では堅実なパフォーマンスといえるでしょう。
どうしてもH.265を試してみたくなりました。シャープネスの点では良好ですが、ナンバープレートが見えにくくなり始め、影の濃い部分で高速移動する物体の周囲にノイズが現れます。念のため言っておきますが、H.264のイメージストリームが非常に良好なため、相対的にH.265が劣って見えるのです。H.265が低質というわけではありませんが、H.264ほどシャープではありませんので、どうしてもH.264に戻してしまうのです。ただし、帯域幅を落とさなければならない場合は、H.265を利用すればよいでしょう。後で私の撮ったスナップショットをお見せしますが、初めに思ったよりもH.264とH.265の差は大きくありませんでした。
こうした比較は難しいものですね。では第一印象についてはここまでとして、次に残りの仕様について確認していきましょう。2D/3Dデジタルノイズリダクションと、Ultra 265、H.265、H.264、MJPEGの各圧縮オプションがあります。エンベデッドスマートアルゴリズム、三重ストリーム、ROI、9:16廊下モード、8個のカスタマイズされたOSD、8個のプライバシーマスク、8個の関心領域があります。ONVIFに準拠し、画角は、ワイド端で93.38度、テレ端で28.56度です。自動/手動シャッターは1秒から1/100000秒までセットでき、デジタル曇り除去、HLC、バックライト補正があります。
4箇所の侵入、ライン横断、動体検知などのパラメータの行動検知を含むIVAもあります。異常検知、音声検知、顔検知、人数カウント、および焦点ぼけや場面変化の検知と報告の機能があります。追加機能には、デジタルウォーターマーク、IPアドレスフィルタリング、改ざんアラーム、アラーム入力、アラーム出力、アクセスポリシー、ARP保護、RTSP認証、ユーザー認証、G.711圧縮による双方向音声があります。
カメラの寸法は253.4 x 86.4 x 78.7mm、質量は0.58kg、最大消費電力は10W、動作温度範囲は-35°C~60°Cです。エッジストレージはMicroSD 128GBです。これまでのテストと同様に、NetGearProSafe GS108P PoEスイッチを介して、SENのOptiplex 9020でカメラをテストしています。現在、ネットワークを共有できるカメラはほかにありません。スターライトブレットのテストドライブ
開梱したカメラを見たとたん感銘を受けました。非常に頑丈に作られており、驚くほどコンパクトです。設定は非常に簡単です。RJ-45を接続してソフトウェアを開けばもう使えます。WDRをオフにした状態で、明るい部分と暗い部分のある場面を撮影したところ、やや画面は暗くなりますが、非常に安定しており、明るい部分で露光過多になることもありません。そういう意味でこの道路の場面の撮影には多少コツがいります。天候も非常に大きな条件の1つです。これは、薄暗くなる時のある明るい曇りの日です。それでも、素晴らしい5MP解像度が得られ、光の状態さえ良ければ、ナンバープレートの撮影で問題は生じません。
Uniview ブレットでは、影のある時速60km以上の車のナンバープレート撮影も容易…
約6mmまでズームすると私の家の前の場面とセンサーのサイズとのバランスがちょうどよくなる状態になったので、そのままの位置でしばらく止めておきました。このレンズの作りは非常によいですが、長さ方向の色収差が多少あります。また、8パーセントほどですが、歪曲収差もあります。この場面でゴースト現象はまったく見えませんが、よく見ると、後ろの路地で、街灯によるアパーチャーゴーストが1つ起こってるのがわかります。
電動ズームとオートフォーカスを操作できるようになるまでしばらくかかりましたが(場面を変化させると、ちょうどよい位置になるまで行き過ぎたり戻りすぎたりする)、うまくピントが合ったらクリックして保持すると、ズームの動きが速くオートフォーカスもほぼ同じような速度で調整できます。この解像度では驚くべきことではありませんが、ズームは実によく動作し、細部までかなりはっきり捉えることができます。ズームをいっぱいまで拡大すると光量が落ち始め、それまでよく見えていたナンバープレートが見えにくくなりました。その時は絞りを閉じると効果があります。ワイド端とテレ端の間で絞り目盛りがおよそ2ほど異なります。
このカメラのような電動式ブレットカメラのメリットの1つは、撮りたい場面のフレームを決めれば、その場所でピントが留まっていることです。調整室の技師には常識なことですが、大きくズームすると、直感的な操作があだとなってドライバの正常な動作が失われ、本来狙っていた対象物から外れて、路上の油の染みや、遠くの壁のレンガなどにピントが合ってしまうことがあります。大部分のブレットカメラと同様にカメラをわずかに下向きに取り付けると、拡大に失敗しても狙いたい場面を撮り逃してしまうことが少なくなります。
このテストを始めたのは、70mほど先まで明るい光が届いている多少曇り気味の昼下がりでした。WDRを試してみましたが、演色性が多少飽和気味でした。これは、今までテストしてきたUniviewカメラにも言えることです。WDRをオフにすると、満足できる画像になりました。これはフレーム全体に当てはまることであり、明るい部分に露光を合わせると暗い部分が多少暗くなりすぎますが、色調は非常に自然になります。高解像度で焦点距離をわずかに長くするとナンバープレートや顔が識別しやすいようになりました。被写界深度にも感心しました。スナップショットを撮るときにフレームレートから学べるものは多いです。私は普通20ipsにしていますが、フレームレートと解像度との間で何とか折り合いをつけてみるのは無駄ではありません。
さきほどから車やバイクや歩行者集団のスナップショットを撮影しているうちに、時間がやや経過しました。演色性は好ましいが、多少明るい曇りの日は、画面の明るさを2目盛ほど下げると良いようでした。この5MPカメラの6Mbpsビットレートに大いに感銘を受けたので、H.265圧縮も試してみました。これによって帯域幅が節約できますが、帯域幅が広いときにはよく見えていた20メートル以上離れたナンバープレートの細部が見えにくくなりました。通過する車を2台ほど撮影した後でH.264に戻しました。
被写界深度はどちらも良好です。その画像のデジタルズームも良好でした。30倍ズームにしなくても、マウスボタンを3~4回クリックするだけで十分な情報を得ることができます。5MPでは、日のよく当たった顔が簡単に識別できます。一見するだけで容易に顔が判別でき、法廷で証拠として採用が許される顔写真が撮れます。焦点距離が6mmの場合、10m以内であれば犬の首輪の色や腕時計のブランドや衣類の細かいパターンが判別できます。これは大変素晴らしい性能です。捜査員の皆さんは大喜びでしょう。
低照度と赤外線
午後5時半、時速40㎞以上で走っているスクーターの小型ナンバープレートが見えにくくなりましたが、これは一番影の濃い部分のナンバープレートのみに当てはまります。やや離れた日向では、その後もしばらくはナンバープレートが識別できます。5時45分になるとナンバープレートはまったく識別できなくなりました。このとき、興味深いことが起こりました。WDRをもう一度オンしたことろ、再びナンバープレートが見えるようになったのです!演色性も復帰しました。場面全体で細部までわかるわけではありませんが、ナンバープレートの識別ではWDRをオンにする価値はあります。
最初の画像ではナンバープレートが見えにくくなる。WDRを適用すると、2枚目の画像のようになる。WDRをオンにすると、色の暖かみが増す…
その後、光が暗くなると、ノイズが入り始め、車の後ろが尾を引くようになります。午後7時41分、カメラは夜間モードに切り替わりました。切り替わった後にもう一度WDRをオフにして、どう変化するか調べてみたところ、再び鮮明なカラー画像に戻りました。午後8時半ころまでカラー画像が維持され、その後夜間モードに戻ります。カラーモードに固定することもできますが、赤外線の存在下でモノクロ画面でカメラがどんな動作をするか、興味がありました。
上の2枚の画像はWDRがオンの状態で、下の2枚はオフの状態。WDRがオフになると低照度カラーパフォーマンスが向上し、モノクロではコントラストが向上した。
次に路地テストです。路地は暗いので、赤外線のパフォーマンスを見るにはもってこいです。広角では、歩行者が路地を歩いているのがわかります。細部を見るには遠すぎますが(70m)、その男が禿げ頭で薄い色のシャツを着てバッグを持っているのがわかります。
赤外線を起動して撮影した路地。ワイド端とテレ端でのパフォーマンスは良好。
路地をスクーターが走り、ブレーキをかけます。低照度での撮影に関する観察結果を裏付けることができました。カメラは、明るいテールライトを補正する修復効果を発揮して場面全体を暗くし、スクーターが画面から走り去ると明るくなります。
次に、作業ズボンと帽子とブーツを着用したいた歩行者が来ました。赤外線を起動すると、歩行速度で動く物体のぼやけは小さくなります。ノイズの粒度は小さく、フレーム全体で一様です。次にカメラを上に向け、一区画先の屋根やその後ろの木など、場面の中の一番暗い部分である背景が入るようにしました。これは、細部がわかりにくい、いわば場面の中の暗い穴といえる部分です。
最初の3枚では赤外線を起動し、4枚目ではオフになっている。焦点距離はやや甘いが、Univiewスターライトのパフォーマンスはおおむね良好である。
赤外線をオフにしてこの暗い部分にズームインすると、スターライトブレットは焦点を合わせることができず、前後にピントが振動し、最終的にレンズエレメントはぼやけた状態で静止します。これを回避する方法は、赤外線アレイを再起動することです。多少光の当たる部分ですばやくカメラの焦点を合わせてから赤外線を再度切り、アシストなしの夜間モードにするのです。これを見つけようと四苦八苦している間に、画角を広くした状態で昼間モードに戻してみましたが、そのときもカラーパフォーマンスは良好でした。
数日後、真昼間にUniviewブレットカメラを再度テストしてみましたが、そのときのパフォーマンスもきわめて優秀でした。特に、赤と青で演色性がリッチで、偏光フィルターを使っているように錯覚したほどです。WDRによって画像ストリームが向上し暖色系に傾いていることを考慮に入れても(下の3枚目の画像を参照)、このパフォーマンスはレンズのコーティングに関係しているように思われます。
上の約6mmのグレー状態の画像。色、シャープネス、被写界深度の良さや低ブラーが歴然としている。…最初の2枚の画像の演色性は抜群である。WDRをオフにした状態で78,000ルクスの側面光で撮影した。
結論
Univiewの新型スターライトブレットは、IP67定格を上回る耐久性を有する高性能カメラで、仕様が充実している割に小型・軽量です。本カメラの特徴は、オートフォーカスに対応した電動式焦点距離調整機能の動作範囲が広いことであり、条件が変化してもリアルタイムで簡単に調整が行なえることです。本カメラは、路上で高速移動するナンバープレートを確認できる抜群の性能を有しています。
WDRも確実に制御・処理され、低照度時の撮影能力も優れています。2ルクス以下の照度では、夜間モードで、カラー画像、アシストなしモノクロ、赤外線モノクロで撮影でき(ユーザーが選択できる)、そのいずれでも状況が確実に把握でき、歩行者のモーションブラーはあまり発生しません。夜間のカラー撮影でのカメラのパフォーマンスは優秀で、演色性や被写界深度も抜群であり、ナトリウム街灯の処理もうまく行われています。
本カメラの仕様:
Uniview 5MPスターライトブレットカメラの機能例:
* 5MP 2592 x 1944画素の解像度
* カラーで0.001ルクス、50m赤外線使用時に0ルクス
* 120 dBの高ダイナミックレンジ、Ultra H.265圧縮
* F1.2絞り2.7~13.5mm電動レンズ
* 2D/3Dデジタルノイズリダクション
* IVA、異常、音声および顔検知を含む
* コンパクトなサイズ (253.4 x 86.4 x 78.7mm)、質量0.58kg
* 曇り除去、HLC、BLC
* 双方向音声、IP67定格準拠
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